親の電気・ガス・水道、亡くなった後は名義変更?解約?

親の電気・ガス・水道、亡くなった後は名義変更?解約?

親が亡くなった後、電気・ガス・水道の契約はどうすればいいのか。役所の手続きや銀行の手続きに比べて、公共料金は後回しにされがちです。ただ、引き落とし口座が凍結されると支払いが止まるため、いずれ必ず向き合うことになります。この記事では、名義変更と解約のどちらを選ぶかの考え方と、連絡の前に揃えておくものを整理します。

目次

結論:分かれ目は「実家に住み続ける人がいるか」

実家に住み続ける人がいるかどうかで電気・ガス・水道の手続きが分かれることを示す比較図解

父が亡くなって母が実家に住み続けるなら、契約は引き継ぎます。親がひとり暮らしで、実家が空き家になるなら、料金を精算して止める方向で考えます。

判断の軸はこれだけです。ただ、空き家になる場合でも「全部すぐ止める」とは限りません。その理由は後半で書きます。

なお、手続きの方法は契約している会社や自治体によって違います。この記事では東京電力エナジーパートナー、東京ガス、東京都水道局、NTT東日本の案内を例に挙げていますが、実際には実家の検針票や請求書に書かれた連絡先に確認してください。

住み続ける人がいる場合:名義変更を申し出る

同居していた家族が住み続けるなら、契約者の名義を変える手続きになります。各社の案内を見ると、進め方にはいくつか違いがあります。

電気

東京電力エナジーパートナーでは、契約者が亡くなったことによる名義変更は電話で受け付けています。結婚による改姓のように契約者が変わらない訂正はWebでできますが、契約者が変わる場合は電話での連絡が必要とされています。

ガス

東京ガスでは、同居の家族(配偶者や子)が債権債務を引き継いで名義を変える場合はWebから手続きできるとされています(Webで手続きできない条件に当てはまる場合は電話)。一方、別居の家族に名義を変える場合などは、今の契約を終了して新しく契約する扱いになり、Webでは対応していません。

水道

東京都水道局では、債権債務を引き継ぐ場合は名義変更、引き継がない場合は一度使用中止の手続きで料金を清算してから、改めて使用開始の手続きをする、と案内されています。どちらもお客さまセンターへの連絡が入口です。

固定電話

NTT東日本では、利用者が亡くなった場合、先に承継(名義変更)の手続きが必要で、完了後に利用休止などの手続きへ進む流れとされています。母が電話を使い続けるなら承継だけで済みますが、使わなくなる場合も、まず承継からです。

支払い方法の変更も一緒に伝える

見落としやすいのが支払い方法です。故人の口座から引き落としていた場合、口座が凍結されると引き落としができなくなります。名義変更の連絡のときに、新しい契約者の口座やクレジットカードへの変更もあわせて伝えておくと二度手間になりません。凍結のタイミングは死亡すると銀行口座はいつ凍結される?にまとめました。

誰も住まなくなる場合:全部は止めない

実家が空き家になるなら、基本は精算して止める方向です。契約を残している間は、ほとんど使っていなくても料金がかかることがあるからです。

ただし、すぐに全部を止めるのはおすすめしません。空き家を管理するには、水と電気が必要になるからです。

水を流さない期間が長くなると、排水管の中の水が蒸発して下水の臭いや虫が上がってくる通り道ができます。通水は空き家管理の基本作業のひとつです。掃除機をかける、照明をつけて点検する、換気扇を回す、といった作業にも電気が要ります。管理の頻度や作業の中身は誰も住まない実家の管理で詳しく書きました。

考え方としては次のように分けると整理しやすくなります。

契約空き家にする場合の考え方
水道管理で通水するなら残す
電気管理で使うなら残す
ガス使う予定がなければ止める
固定電話まず承継、その後に休止や解約

残すかどうかは、実家をどれくらいの期間で片づけるか、売るのか残すのかで変わります。1年以内に片づけて手放す見込みなら、その間だけ残すという判断もあります。いつまで残すかを家族で決めておくと、止めどきを逃しません。

実家を手放すまでの流れは親が施設に入ったら、実家はどうする?も参考にしてください。

連絡の前に揃えておくもの

どの会社に連絡する場合も、次のものが手元にあると話が早く進みます。

  • 検針票や請求書(お客さま番号が書いてある)
  • 契約者(亡くなった親)の氏名と、実家の住所
  • 新しい契約者の氏名と連絡先
  • 新しい支払い口座またはクレジットカード

いちばん苦労するのが、どこと契約しているかが分からない場合です。電力やガスの小売は自由化されているため、地域の大手と契約しているとは限りません。郵便物、口座の引き落とし履歴、スマートフォンの料金アプリなどから契約先を探します。

わが家の場合

父が亡くなったとき、実家には母が住み続けることになったので、すべて名義変更でした。

手間取ったのは、手続きそのものより検針票を探すことでした。父は届いた紙をすぐ捨てる人で、電気とガスの契約先は、通帳の引き落とし履歴からようやく分かりました。

固定電話は「母が使い続けるなら名義はそのままでいい」と思っていたのですが、契約者が亡くなった場合は承継の手続きが必要でした。支払い口座も父のものだったので、あわせて変更しています。いま母には、検針票を1枚だけ取っておくようにお願いしています。

NEXT STEP

今日やることは、これだけ

  • 実家の電気・ガス・水道の検針票を1枚ずつ取っておいてもらう
  • 各契約の引き落とし口座が誰の名義か確認する
  • 実家が空き家になった場合、水道と電気をいつまで残すか家族で話しておく

出典

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この記事を書いた人

中心メンバーは、数年前に父を見送った40代の会社員。デジタル遺品や実家の整理で「準備しておけばよかった」と痛感した経験から、同じ立場の方に向けて、親の「もしも」に少しずつ備えるための情報を集めて記事にしています。

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