親の車、どうする?免許返納・相続それぞれの手続きと売却の順番

親の車、どうする?免許返納・相続それぞれの手続きと売却の順番

親が免許を返納した、あるいは亡くなった。そのあと実家の駐車場に、車だけが残ります。乗る人はいないのに、置いておくだけで税金と保険がかかり続ける。この記事では、親の車を手放すまでの順番と、相続の場面で必要になる手続きを整理します。

役目を終えた実家の車と鍵のイラスト
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結論:先にやるのは「所有者は誰か」の確認

車を売るにも廃車にするにも、最初に確認するのは車検証です。所有者の欄に誰の名前があるか。

ここでつまずく家が意外とあります。ローンやリースで購入した車は、支払いが終わるまで信販会社やディーラーの名義になっていることがあるからです。その場合、まず所有権解除の手続きが必要で、勝手に売ることはできません。

親の車を手放すまでの順番4ステップの図解

親が存命で免許を返納しただけなら、話はここから先が簡単です。所有者である親本人が売却や廃車を決められます。返納の切り出し方は親の免許返納、どう切り出す?にまとめました。

面倒になるのは、亡くなった後です。

車も「遺産分割の対象」になる

見落とされやすいのですが、車も財産です。故人名義のままでは売ることも廃車にすることもできず、まず相続人へ名義を移す手続き(移転登録)が必要になります。

原則としては、誰がその車を相続するかを相続人全員で決め、遺産分割協議書を作ります。全員の実印と印鑑証明が要る、あの書類です。「もう乗らない車のために、そこまでするのか」と感じるところですが、手続き上は必要になります。

ただし、簡略にできる方法があります。

査定額100万円以下なら「遺産分割協議成立申立書」

国土交通省の様式に、相続する自動車の価格が100万円以下であることを確認できる査定証などを添付する場合に使える「遺産分割協議成立申立書」という書類があります。

これを使うと、相続人全員の実印ではなく、車を引き継ぐ相続人1人の実印で手続きができます。年数の経った実家の車であれば、この方法が使える可能性は十分にあります。

査定額の証明が必要になるので、まず査定を受けることが手続きの入口になります。詳しい要件と様式は、お住まいの地域の運輸支局か、その公式サイトで確認してください。

売るか、廃車にするか

名義の整理がついたら、行き先を決めます。

動く車なら、まず売却を検討してください。値が付かないと思っていた古い車に、思わぬ査定が出ることがあります。輸出向けの需要や、部品としての価値があるためです。査定は必ず複数社で比べてください。同じ車でも、業者によって金額が変わります。

動かない、あるいは値が付かない場合は廃車です。廃車には「永久抹消登録」と「一時抹消登録」があり、もう使わないなら永久抹消、しばらく乗らないだけなら一時抹消という使い分けになります。自動車税の還付や、自賠責保険の未経過分の返戻を受けられる場合があるので、手続きのときに確認してください。

なお、車を放置したままにすると、自動車税は所有者に課され続けます。実家に置きっぱなしにするのは、空き家の管理と同じで、静かに費用が出ていく状態です。

家族が忘れがちな3つ

  1. 保険の手続き。任意保険の名義変更や解約を忘れると、無駄な保険料が続きます。等級を家族に引き継げる場合もあるので、保険会社に相談してください
  2. 駐車場の契約。実家とは別に借りている場合、解約しないと家賃が発生し続けます
  3. 車の中の私物。車検証入れに保険証券や、ダッシュボードに手紙や写真が入っていることがあります。引き渡す前に必ず中を確認してください

手続き全体の期限感は親が亡くなった後の手続き一覧に、相続放棄を検討している場合の注意は遺品整理はいつからに書きました。財産的価値のあるものを処分すると相続を承認したとみなされるおそれがあるため、車の売却もその判断の前に済ませないでください。

わが家の場合

母はまだ運転しています。夜だけはやめてもらいましたが、車はそのままです。

先日、実家の駐車場で車を眺めながら、ふと車検証を見てみました。所有者は父のままでした。父が亡くなってから、名義を変えていなかったのです。誰も気にしていなかった。

母が運転しているぶんには実害がありませんが、いざ手放すとなったとき、この状態から始めることになります。あのとき車検証を開いてよかったと思っています。5分で分かることを、5年知らずにいました。

NEXT STEP

今日やることは、これだけ

  • 実家の車の車検証を開いて、所有者の欄を確認する
  • ローンやリースの名義が残っていないかを見る
  • 手放す予定があるなら、まず査定を受けて金額を知る

出典

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この記事を書いた人

中心メンバーは、数年前に父を見送った40代の会社員。デジタル遺品や実家の整理で「準備しておけばよかった」と痛感した経験から、同じ立場の方に向けて、親の「もしも」に少しずつ備えるための情報を集めて記事にしています。

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