動画配信、音楽、スマホのセキュリティソフト、新聞のデジタル版。亡くなった後も、サブスクの請求は自動では止まりません。この記事では、故人のサブスクやネット契約を解約する正しい順番と、ID・パスワードが分からないときの対処法を整理します。
結論:解約しない限り、支払いは続きます
まず知っておきたいのは、契約者が亡くなっても、サブスクや通信などの契約は自動では終了しないということです。手続きをしない限り契約は続き、料金も発生し続けます。
「クレジットカードを解約すれば全部止まるのでは」と考えがちですが、これには落とし穴があります。支払いが止まると未払い扱いになって督促の通知が届いたり、そもそも何の契約があったのかをあとから調べる手がかりを失ったりするのです。だからこそ、手を付ける順番が大切になります。
手続きは、この順番で

最初にやるのは、解約ではなく「洗い出し」です。手がかりは3つあります。
- クレジットカードの明細と銀行口座の引き落とし履歴。毎月・隔月の定期的な支払いに印を付けていきます
- メールの検索。「ご請求」「お支払い」「領収書」などで検索すると、契約中のサービスからの通知が見つかります
- スマホのサブスク管理画面。iPhoneならApple Account、AndroidならGoogle Playの「定期購入」に、アプリ経由の契約がまとまっています
リストができたら、各サービスの窓口に連絡します。多くのサービスには遺族向けの手続きがあり、死亡の事実を伝えれば、契約者本人のIDが分からなくても案内してもらえることが一般的です。
カードや口座を止めるのは、そのあとです。そして手続きが終わっても、数か月は明細を見守ってください。年払いの更新や隔月の請求が、忘れた頃に出てくることがあります。
ID・パスワードが分からないとき
「本人のアカウントにログインできないと解約できないのでは」と不安になりますが、諦める必要はありません。各サービスのカスタマーサポートに「契約者が亡くなった」と伝えるのが正攻法です。死亡の確認書類や続柄の証明を求められることはありますが、ログインできなくても対応してもらえる場合がほとんどです。
スマホ自体のロックが開かない場合の選択肢は、親のスマホ、亡くなった後にロック解除できる?で詳しく解説しています。
わが家の場合
父を見送って数か月経った頃、母のもとに見覚えのない数百円の請求が届きました。調べてみると、父のスマホに入っていたセキュリティソフトの料金でした。
金額は小さくても、「まだ何か残っているかもしれない」という感覚は落ち着かないものです。結局、カードの明細を1年分さかのぼって定期的な支払いをすべて洗い出すことになりました。最初からリストがあれば、と思った瞬間です。
これから備えるなら
いちばんの備えは、元気なうちに契約の一覧を作っておくことです。サービス名と支払い方法だけで十分で、IDやパスワードまで書く必要はありません。エンディングノートの1ページにまとめておくだけで、家族の負担は大きく変わります。
デジタル遺品全体の備えはデジタル遺品とは?親のスマホとネット口座、放置するとどうなるかにまとめています。
今日やることは、これだけ
- カードの明細を開いて、定期的な支払いに印を付ける
- メールを「ご請求」で検索して、契約中のサービスを確認する
- 洗い出しが終わるまで、カードの解約は待つ
