デジタル遺品の整理をプロに頼むには?2つのサービスタイプと料金の目安

デジタル遺品の整理をプロに頼むには?2つのサービスタイプと料金の目安

スマホのロックが開かない。ネット口座がどこにあるか分からない。自力での対処には限界がある。そんなとき、デジタル遺品を専門に扱うサービスという選択肢があります。この記事では、サービスの2つのタイプと料金の目安、どんな人に向いているかを整理します。

目次

結論:サービスは「生前に託す型」と「死後に調べる型」の2つ

デジタル遺品のサービスと聞くと「亡くなった後に業者へ依頼するもの」を思い浮かべますが、実際には大きく2つのタイプがあります。

デジタル遺品サービスの2タイプ(生前に託す型と死後に調査する型)の比較図解

1つ目は、本人が元気なうちに契約しておく「生前に託す型」。消したいデータと家族に残したい情報をあらかじめ登録し、もしもの後に専門家が本人の意思どおりに実行してくれる仕組みです。

2つ目は、遺族が依頼する「死後に調べる型」。パスワードの解析やデータの復元、ネット口座など金融資産の調査を、専門のツールを使って行うサービスです。

いま自分がどちらの立場か(備える側か、直面している側か)で、検討するサービスは変わります。

生前に託す型:デジ・タクセル

「デジ・タクセル」は、生前契約型のデジタル終活サービスです。公式サイト(2026年8月時点)によると、サービスの流れはこうなっています。

  1. 申し込み時に、消したいデータと家族に遺したい資産情報を登録する
  2. 契約後は、メール・SMS・電話による定期的な生存確認が行われる
  3. もしもの後、遺族が端末を返送すると、事前に決めたルールどおりに削除と引き継ぎが実行される

パスワードの保管・引き継ぎ、金融機関情報の家族への通知、端末やクラウドのデータ削除、SNSの整理、サブスクの解約手続きなどが含まれます。料金は買い切り型で330,000円(税込)、月額や更新料はかからないとされています。

「見られたくないものは確実に消したい。でも口座の情報は家族に届けたい」という、削除と引き継ぎの両方を確実にしたい人に向いた設計です。

死後に調べる型:デジタル資産バトン

「デジタル資産バトン」は、遺族からの依頼で故人のデジタル機器を調査するサービスです。スマホやパソコンを預けて、パスワード解析・データ復元・金融資産の調査を行ってもらいます。

公式サイト(2026年8月時点)によると、料金はプラン制です。

プラン着手金成果報酬
ベーシック110,000円〜なし
ファイナンス330,000円〜見つかった金融資産の10%
プレミアム550,000円〜見つかった金融資産の10%

調査には警察などでも使われる専門ツールを使い、セキュリティの国際認証(ISMS)を取得している点が特徴とされています。調査期間は内容により最短3日から1か月以上。

「ロックが開かず、口座があるかどうかも分からない」という、まさに直面している状況で頼れるタイプです。

頼む前に考えたい、費用との向き合い方

正直なところ、どちらも安い金額ではありません。だからこそ、順番を間違えないことが大切です。

  • まず、無料でできることを確認する。スマホの公式の引き継ぎ制度(親のスマホ、亡くなった後にロック解除できる?)や、明細からの契約洗い出し(故人のサブスク・ネット契約、解約はどう進める?)で解決することもあります
  • そのうえで、「見つからないと困る資産がありそうか」を考える。ネット証券や暗号資産に心当たりがあるなら、調査費用より見つかる資産のほうが大きい可能性があります
  • 法的な判断(相続放棄の期限など)が絡む場合は、サービスより先に弁護士・司法書士など専門家への相談を優先してください

わが家の場合

父を見送ったとき、わが家はこうしたサービスの存在を知りませんでした。スマホは開かないまま、ネット証券の口座はたまたま届いた郵便で見つけた。あの数か月を思い返すと、「時間と確実性をお金で買う」という選択肢を知っているだけでも、気持ちの余裕がまったく違ったはずです。

使う・使わないはそれぞれの判断ですが、選択肢を知らないまま抱え込むのがいちばん苦しい。それがわが家の実感です。

NEXT STEP

今日やることは、これだけ

  • 自力でできる範囲(公式の引き継ぎ制度・明細の洗い出し)をまず確認する
  • 見つからないと困る資産に心当たりがないか、家族で挙げてみる
  • 相続の期限が絡むなら、サービスより先に専門家へ相談する

出典

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この記事を書いた人

中心メンバーは、数年前に父を見送った40代の会社員。デジタル遺品や実家の整理で「準備しておけばよかった」と痛感した経験から、同じ立場の方に向けて、親の「もしも」に少しずつ備えるための情報を集めて記事にしています。

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