死亡届の期限は7日以内。火葬許可証とセットで進む手続きの順番

死亡届の期限は7日以内。火葬許可証とセットで進む手続きの順番

死亡届の期限は7日以内です。ただ、実際に急かされるのは期限そのものではありません。火葬許可証が、この届出と一続きになっているからです。この記事では、紙がどういう順番で動くのかを法令で確認しながら整理します。

見送ったあと全体の流れは親を見送るときの葬儀とお墓にまとめました。ここは、そのうち最初の数日で動く書類の話です。

目次

結論:死亡届を出した窓口が、火葬の許可も出します

死亡届から納骨までの書類の流れを5段階で示した図解

この2つがつながっているのは、法律にそう書いてあるからです。

墓地、埋葬等に関する法律の第5条第1項は、火葬を行おうとする者は市町村長の許可を受けなければならないと定めています。そして第2項が、その許可は死亡の届出を受理した市町村長が行うものとする、としています。

つまり、死亡届を受け付けた役所が、そのまま火葬の許可を出す仕組みです。別々の窓口を回る手続きではありません。

同じ法律の第8条では、許可を与えるときは火葬許可証を交付しなければならないとされています。火葬許可証は、申請すればもらえる書類ではなく、許可そのものを形にしたものだと考えると分かりやすいと思います。

ここから、順番が見えてきます。死亡届を出すまで、火葬の許可は出ません。許可が出るまで、火葬はできません。だから最初の数日が詰まるのです。

7日以内。誰が出せて、どこに出せるか

期限と届出人は戸籍法に書かれています。

第86条第1項は、死亡の届出は届出義務者が死亡の事実を知った日から7日以内(国外で死亡があったときはその事実を知った日から3か月以内)にしなければならない、と定めています。起算点は亡くなった日ではなく「知った日」です。

第87条第1項は、届出をしなければならない人を順序で挙げています。第一に同居の親族、第二にその他の同居者、第三に家主・地主または家屋もしくは土地の管理人。そのうえで、順序にかかわらず届出をすることができる、とただし書きが付いています。

第2項では、同居の親族以外の親族、後見人、保佐人、補助人、任意後見人、任意後見受任者も届出ができるとされています。離れて暮らす子でも出せる、ということです。

出す場所は、第25条第1項で本籍地または届出人の所在地、第88条第1項で死亡地でもできるとされています。親が入院先で亡くなった場合、その病院の市区町村でも出せます。

届書には、第86条第2項により診断書または検案書を添付します。医師から受け取る死亡診断書がこれにあたります。

なお第137条では、正当な理由がなくて期間内にすべき届出をしない者は5万円以下の過料に処する、と定められています。ただ、実際には火葬ができないほうが先に困るので、過料を心配して急ぐ場面はあまりありません。

火葬許可の申請には、火葬場が決まっている必要があります

ここが、順番を考えるうえで見落とされやすいところです。

墓地、埋葬等に関する法律施行規則の第1条は、火葬の許可を受けようとする者が申請書に書く事項を並べています。死亡者の本籍・住所・氏名、性別、出生年月日、死因、死亡年月日時、死亡の場所、そして火葬の場所。最後に申請者の住所・氏名・死亡者との続柄です。

火葬の場所を書く欄があるということは、申請の時点で火葬場が決まっている必要があるということです。

実務の順番としては、葬儀社を決める、火葬場と日時を押さえる、そのうえで死亡届と火葬許可の申請を出す、という流れになります。役所に行くのが先ではありません。

火葬そのものにも条件があります。同法第3条は、埋葬または火葬は死亡または死産後24時間を経過した後でなければ行ってはならないと定めています。亡くなったその日に火葬することはできません。

この24時間と、火葬場の空き状況の2つで、日程がおおむね決まります。葬儀の日取りが思うように組めないのは、たいてい火葬場の都合です。

書類の提出そのものは、葬儀社が代行してくれることが多くあります。家族がやるのは、決めることのほうです。葬儀社を先に決めておく意味は親の葬儀、事前に決めておく5つのことに書きました。

火葬のあとに返ってくる紙が、納骨に要ります

火葬許可証は、火葬場に渡して終わりではありません。

同じ施行規則の第8条は、火葬場の管理者は火葬を行ったときに、火葬許可証に火葬を行った日時を記入し、署名し、印を押して、火葬を求めた者に返さなければならないと定めています。

この返ってきた紙が、納骨のときに墓地や納骨堂へ提出する書類になります。法第4条第1項で焼骨の埋蔵は墓地以外の区域に行ってはならないとされていて、その手続きの入口がこの許可証です。

遺骨を骨壺の箱に入れたまま何年も置いている、という家は珍しくありません。そのとき許可証が一緒に入っているか、別の場所にしまわれていないかを確認しておいてください。納骨の予定が立ってから探し始めると、見つからないことがあります。

分骨をする場合は別の書類になります。施行規則第5条では、墓地等や火葬場の管理者は、分骨を埋蔵または収蔵しようとする者の請求があったときに、その事実を証する書類を交付しなければならないとされています。火葬場で頼めるので、散骨や手元供養を考えている場合は当日に伝えておくと手間が減ります。遺骨の行き先については海洋散骨とは?にまとめました。

もうひとつ。死亡届の原本は、提出したら手元には戻りません。戸籍法第48条第2項では、利害関係人は特別の事由がある場合に限り、届書の閲覧や記載事項証明書の請求ができるとされています。あとから取れないわけではありませんが、条件がつきます。提出の前に、死亡診断書の面も含めてコピーを何枚か取っておくほうが現実的です。年金や保険の手続きで写しを求められることがあります。

手続きの全体像と期限は親が亡くなった後の手続き一覧に、窓口をまとめて回る方法はおくやみコーナーにあります。個別の扱いは市区町村によって運用が異なるので、迷う場合は窓口に確認してください。

わが家の場合

父を見送ったとき、死亡届を出した記憶がほとんどありません。葬儀社の方が「お預かりします」と言って、気づいたら終わっていました。

いま振り返ると、あれは届出を代行してもらっただけで、決めていたのは私たちでした。火葬場をどこにするか、何日の何時にするか。その2つが決まらないと申請書が埋まらないのだと、今回調べて初めて知りました。

あのとき手元に残った火葬許可証が、いまどこにあるのか分かりません。母に聞いてみようと思います。

NEXT STEP

今日やることは、これだけ

  • 親の本籍地がどこか、いま確認しておく(届出に書く欄があります)
  • すでに見送った方は、火葬許可証が骨壺と一緒にあるか確かめる
  • 死亡届を出す前には、死亡診断書の面も含めてコピーを取る

出典

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この記事を書いた人

中心メンバーは、数年前に父を見送った40代の会社員。デジタル遺品や実家の整理で「準備しておけばよかった」と痛感した経験から、同じ立場の方に向けて、親の「もしも」に少しずつ備えるための情報を集めて記事にしています。

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