実家の片づけは親が元気なうちに。もめない進め方と最初の一歩

実家の片づけは親が元気なうちに。もめない進め方と最初の一歩

帰省するたびに、モノが増えていく実家。「いつか片づけないと」と思いながら、つい先送りにしていませんか。実家の片づけは、親が元気なうちに始めるかどうかで、大変さがまったく変わります。この記事では、もめずに進める順番と、今日からできる最初の一歩を紹介します。

見送った後の遺品整理の順番は遺品整理は何から始める?にまとめています。

なお、親の住まいが賃貸の場合は、片づけのほかに契約の引き継ぎという論点が加わります。進め方は親の家が賃貸だったら。亡くなった後の解約と残置物の片づけにまとめました。

家族で実家を片づける様子のイラスト
目次

結論:目的は「捨てる」ではなく「把握する」

最初に押さえたいのは、実家の片づけの本当の目的です。部屋をすっきりさせることではなく、「どこに何があるかを親子で把握すること」。これに尽きます。

権利証はどこにあるのか。通帳と保険証券は。形見にしたいものはどれで、処分していいものはどれか。これが分かっているだけで、将来の手続きも、遺品の整理も、家族の話し合いも、驚くほど軽くなります。逆にここが分からないと、いざというとき家族は「全部の引き出しを開けて回る」ことになります。

元気なうちに始める3つの理由

  1. 親自身が判断できる。「これは残す、これは処分していい」を決められるのは本人だけです。あとから家族が推測で決めるのは、想像以上に心の負担になります
  2. ゆっくりやれる。月に一度の帰省で1か所ずつ、というペースが許されるのは今だけです。期限に追われる片づけは、体力的にも精神的にも消耗します
  3. もめごとの予防になる。誰が何を受け継ぐかを本人の口から聞いておけることは、後々の家族間の行き違いを防ぐいちばんの保険になります

進め方は、この順番で

実家の片づけの進め方5ステップの図解

ポイントは2つあります。まず、小さく始めること。「今日は仏壇の引き出しだけ」くらいの範囲なら、親も付き合ってくれます。家全体を一気にやろうとすると、ほぼ確実に途中で険悪になります。

なお、仏壇そのものをどうするかは、片づけの中でもいちばん判断が難しいところです。順番と依頼先は実家の仏壇、どうする?閉眼供養から引き取りまでの順番にまとめました。

もうひとつは、迷ったものをその場で決めないこと。「使う・思い出・不明」の3つに分けて、不明のものは保留箱へ。判断を先送りにするのは悪いことではなく、片づけを続けるためのコツです。

切り出し方に迷う場合は、親の終活、どう切り出す?気まずくならない話し方も参考にしてください。片づけは終活の話題のなかでも、いちばん自然に始めやすい入り口です。

絶対にやってはいけないこと

親の物を勝手に捨てることです。子から見ればガラクタでも、親にとっては思い出の詰まった品かもしれません。一度「勝手に捨てられた」と感じさせてしまうと、信頼を取り戻すのは大変で、片づけの話自体ができなくなります。

処分の判断は必ず本人に。時間がかかっても、その積み重ねが「この子となら整理を進めてもいい」という安心感につながります。

もうひとつの相手が兄弟姉妹です。進め方の足並みが揃わないと感じたら、兄弟姉妹で実家の話をどう進める?もめる原因は、お金より「偏り」をどうぞ。

わが家の場合

父が亡くなったあとの実家の片づけは、母と2人がかりでも何か月もかかりました。いちばん堪えたのは量ではなく、「これは捨てていいのか」をいちいち推測しなければならないことでした。

その経験があって、いまは母と「元気なうちの片づけ」を少しずつ進めています。この前は茶箪笥の引き出し1つだけ。出てきた古い写真で話し込んで、片づけはほとんど進みませんでした。でも、それでいいのだと思います。話しながら把握していくこと自体が、この片づけの中身なのですから。

デジタルまわりの把握はデジタル遺品とは?親のスマホとネット口座、放置するとどうなるかにまとめています。モノの片づけとセットで進めるのがおすすめです。実家そのものの将来が気になり始めたら、実家が空き家になったら固定資産税が6倍?もどうぞ。

家族だけで抱えきれない量になったときは、プロの手を借りる方法もあります(遺品整理110番とは?業者選びに迷ったときの紹介サービス。生前整理にも対応しています)。

押し入れから出てきがちな雛人形や日本人形の扱いは、実家の雛人形・日本人形、どう手放す?にまとめました。写真とアルバムの整理は実家の写真・アルバム、どう整理する?「残す」から始めるデータ化の手順をどうぞ。どうしても決められない物が多くて進まないときは、実家の荷物、捨てられないなら「預ける」。トランクルームという時間稼ぎという手もあります。

NEXT STEP

今日やることは、これだけ

  • 次の帰省で片づける「1か所」を決める(引き出し1つでOK)
  • 権利証・通帳・保険証券のありかを親に聞いてみる
  • 「使う・思い出・不明」の箱を3つ用意する
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この記事を書いた人

中心メンバーは、数年前に父を見送った40代の会社員。デジタル遺品や実家の整理で「準備しておけばよかった」と痛感した経験から、同じ立場の方に向けて、親の「もしも」に少しずつ備えるための情報を集めて記事にしています。

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