親を見送るときの葬儀とお墓。決める順番と、急がなくていいこと

親を見送るときの葬儀とお墓。決める順番と、急がなくていいこと

親を見送るとき、葬儀とお墓のことを同時に考えようとして動けなくなる方がいます。実際には、この2つは急ぐ度合いがまったく違います。この記事は、決める順番と費用の全体像をまとめた案内役です。個別の手続きはそれぞれの記事へ進んでください。

資料を先に取り寄せておくと、いざというときの金額が変わることがあります。2社の比較は葬儀社の資料請求、2社を比べるへ。

お墓と手を合わせる様子のイラスト
目次

結論:急ぐのは最初の数日だけ。遺骨の行き先は急がなくていい

葬儀とお墓で急ぐものと急がなくていいものを時間の順に示した図解

時間が選べないのは、葬儀社と形式を決める最初の数日だけです。遺骨をどこへ納めるかには、法律上の期限がありません。

鎌倉新書の調査(2026年)では、喪主の6割超が事前の準備をしないまま葬儀に直面しているとされています。準備がないまま数日で決めることになるのが、この分野のいちばん苦しいところです。

だからこそ、急がなくていいものまで同時に決めようとしないでください。お墓の話を後回しにするのは、いい加減なことではありません。

数日で決めること

決めるのは形式と葬儀社です。

葬儀の形式は4つに整理できます。同じ調査では、家族葬47.0%、一般葬30.2%、一日葬11.9%、直葬・火葬式10.8%という割合でした。家族葬が最も多く、特別な選択ではなくなっています。

違いは「誰を呼ぶか」と「何を省くか」だけです。それぞれの中身は家族葬とは?一般葬・一日葬・直葬との違いと費用の考え方にまとめました。

菩提寺がある場合は、形式を決める前にお寺へ相談してください。黙って進めると、後で納骨を断られる場合があります。

連絡の順番で迷ったら訃報は誰にどう知らせる?をどうぞ。近い親族には、日程が決まる前に電話してかまいません。

そして、もし親がまだ元気なら、いま読むべきはこの先ではなく親の葬儀、事前に決めておく5つのことです。契約は要りません。資料を持っておくだけでも、数日で決める苦しさはかなり減ります。資料請求だけで割引が効くプランは「家族葬のこれから」とは?で紹介しています。

落ち着いてから決めること

遺骨の行き先です。四十九日に納骨する家が多いものの、決まりではありません。いったん自宅で預かって、翌年に決めても問題ありません。

選択肢は大きく6つあります。永代供養墓、樹木葬、納骨堂、新しくお墓を建てる、散骨、手元供養です。分かれ道は「後から動かせるかどうか」で、合祀した遺骨は取り出せません。比較は改葬先6つの選択肢と選び方にあります。

実家の仏壇をどうするかも、この時期に出てくる話です。位牌と本体は別に考える必要があります(実家の仏壇、どうする?)。

費用の全体像

出ていくお金だけを見ると、実際より重く感じます。戻るお金と合わせて把握してください。

同じ調査によると、葬儀費用の総額は96.73万円でした。形式別では一般葬122.01万円、家族葬96.39万円、一日葬74.43万円、直葬・火葬式49.56万円です。

項目向き
葬儀社に払う費用出ていく
お布施出ていく
香典入ってくる
葬祭費・埋葬料(健康保険から)戻ってくる
故人の口座からの仮払い一時的に使える

健康保険からの給付は、国民健康保険なら葬祭費、会社の健康保険なら埋葬料と名前も窓口も違います。どちらも申請しないと出ません。時効は2年です。詳しくは葬儀費用は誰が出す?香典・葬祭費・仮払い制度の実務へ。

葬儀の後に続く役所の手続きはおくやみコーナーとは?と親が亡くなった後の手続き一覧にまとめています。

わが家の場合

父のときは、病院で渡されたリストから葬儀社を選びました。見積もりは比べていません。金額を見たのは全部終わった後です。

後悔しているかというと、実はあまりしていません。あのときの私たちに比べる余力はなかったし、選んだ葬儀社も丁寧でした。悔やんでいるのは、母が葬儀の日にずっと気を張っていたことです。決めることが多すぎた。

お墓はまだ決まっていません。母は「近くの納骨堂でいい」と言い、妹は「合祀は嫌」と言う。それでいいのだと思っています。急がなくていいものを急がない、というのも、ひとつの判断です。

NEXT STEP

今日やることは、これだけ

  • 親が元気なら、葬儀の形式の希望だけ聞いておく
  • すでに見送った後なら、葬祭費または埋葬料の申請先を確認する
  • お墓の話は、四十九日を過ぎてから家族で始めると決める

出典

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この記事を書いた人

中心メンバーは、数年前に父を見送った40代の会社員。デジタル遺品や実家の整理で「準備しておけばよかった」と痛感した経験から、同じ立場の方に向けて、親の「もしも」に少しずつ備えるための情報を集めて記事にしています。

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