遺族年金とは?親が亡くなったときの年金の手続きと、母が受け取れる場合

遺族年金とは?親が亡くなったときの年金の手続きと、母が受け取れる場合

親が亡くなったとき、年金の手続きは3つあります。受給を止めること、未支給分を請求すること、そして遺族年金に該当するかを確かめること。最後のひとつが、いちばん見落とされます。この記事では、親世代の家族が知っておきたい遺族年金の考え方を整理します。

通帳と電卓でお金を確認するイメージイラスト
目次

結論:止める手続きだけで終わらせない

年金受給者が亡くなったときの手続きは、順番があります。

親が亡くなったときの年金手続き4ステップの図解

受給停止の期限は、国民年金が死亡日から14日以内、厚生年金が10日以内です。ただし住民基本台帳ネットワークで死亡の情報が取得できる場合、届出を省略できることがあります。

問題は、ここで終わってしまう家が多いことです。止める手続きは役所や年金事務所から促されますが、もらう手続きは自分から動かないと始まりません。亡くなった月の分まで受け取れる未支給年金と、この記事で扱う遺族年金です。

遺族年金は2種類ある

遺族年金には遺族基礎年金と遺族厚生年金があり、亡くなった方の加入状況によって、どちらか、または両方が支給されます。

「遺族基礎年金」は、国民年金の制度です。受け取れるのは「子のある配偶者」または「子」で、この「子」は18歳になる年度の3月31日まで(障害等級1・2級なら20歳未満)と決まっています。

つまり、子どもが独立している高齢の夫婦の場合、遺族基礎年金は原則として対象になりません。当サイトの読者の親世代では、こちらは該当しないことが多いはずです。

「遺族厚生年金」のほうが、親世代では関係してきます。会社勤めをしていた父が亡くなり、母が残された、という場面です。

母が受け取れる場合がある

遺族厚生年金は、厚生年金に加入していた方が亡くなったときに、生計を維持されていた遺族が受け取れます。老齢厚生年金を受け取る資格を満たした方が亡くなった場合も対象になり得ます。

受け取れる遺族には順位があり、子のある配偶者、子、子のない配偶者、父母、孫、祖父母の順です。子が独立していても、配偶者である母は対象になり得ます。

金額の考え方は、亡くなった方の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3が基本です。加えて、40歳から65歳になるまでの間、一定の要件を満たす妻には中高齢寡婦加算という加算があります(年額635,500円。令和8年度版のガイドによる金額です)。

なお、30歳未満で子のない妻の場合は5年間のみの支給になるなど、年齢や状況による細かい定めがあります。

「うちは関係ない」と決めつけないでください

ここまで読んで、要件が細かいと感じたはずです。実際そのとおりで、この記事で書けるのは概要までです。

保険料の納付要件、他の年金との調整、本人が自分の老齢年金を受け取っている場合の扱い。組み合わせによって結論が変わるため、該当しそうかどうかの判断は年金事務所でしてもらってください。相談は無料です。年金手帳や年金証書、戸籍、亡くなった方の年金の記録が分かるものを持っていくと話が早くなります。

大事なのは、該当するかどうかを確かめずに諦めないことです。年金は請求しなければ支払われません。未支給年金の記事でも書きましたが、この分野は「知っている人だけが受け取る」構造になっています。

手続き全体の期限は親が亡くなった後の手続き一覧に、役所での手続きをまとめて済ませる方法はおくやみコーナーにまとめました。

わが家の場合

父が亡くなったとき、母は遺族厚生年金を受け取ることになりました。手続きをしたのは母自身で、私は書類を運んだだけです。

正直に書くと、当時の私は遺族年金という制度をほとんど理解していませんでした。母が「年金事務所に行ってくる」と言うので付き添って、言われた書類を集めて、それで終わり。何が支給されて、どういう計算なのかを知ったのは、この記事を書くために調べたときです。

母がしっかりしていたから成立した手続きでした。もし逆だったら、つまり母が先に亡くなって父が残されていたら、あるいは母が手続きできない状態だったら、わが家は何も受け取れなかったかもしれません。

NEXT STEP

今日やることは、これだけ

  • 親が厚生年金に加入していた期間があるかを確認する
  • 年金証書や年金手帳のありかを聞いておく
  • 「年金事務所の相談は無料」とだけ、家族で共有しておく

出典

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この記事を書いた人

中心メンバーは、数年前に父を見送った40代の会社員。デジタル遺品や実家の整理で「準備しておけばよかった」と痛感した経験から、同じ立場の方に向けて、親の「もしも」に少しずつ備えるための情報を集めて記事にしています。

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